今日は少しだけお知らせです。
以前このブログでお知らせしていましたが、
お店で使っていた照明器具はすべて
ご希望の皆さまのところへお届けしました。
そしてお店にあった「いつか届くポスト」。
これも引き継いでくださる場所が見つかりました。
とても嬉しいです。
お申し出くださりありがとうございました。
少しだけお知らせでした。
ありがとうございました。
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寺尾聡さん演じる喫茶店のマスターが素敵で
多くを語らず、さりげなくて、かっこよかった。
あんなマスターに、あんな大人になりたいなあと思いました。
マスターは交通事故で奥さん(役、大竹しのぶさん)を亡くします。
喫茶店「森の時計」には毎日いろいろな人が訪れては
それぞれのドラマが繰り広げられていきます。
夜、喫茶店の営業時間が終わるとマスターはコーヒーを二杯淹れます。
そうするとカウンターの端っこの席に
亡くなった奥さん(大竹しのぶさん)の姿が現れるのです。
そしてコーヒーを飲みながら
その日あった出来事を二人でゆっくり振り返る。
そんな 心が温かくなる 優しいドラマでした。
僕と妻はカフェ開業を夢見ていました。ちょうど2005年頃から。
たくさんのカフェを巡り、参考にして、メニューも考えながら
具体的な理想のイメージを作り上げていきました。
ある日「道明寺天満宮手づくりの市」と出会いました。
僕らはすぐに出展申し込みをしました。
妻はパンを焼いていました。
僕らはパン屋になるつもりはなかったけど
パンでイベント出展し、それを足がかりにして
将来のカフェ開業へつなげようと思ったのです。
そうして実店舗を持たない自家製天然酵母食パンの店
「ひよこベーカリー」がスタート。2010年のことでした。
道明寺天満宮手づくりの市にも数回出展、
順調に活動を続けて、多くの人に知っていただけるようになり
来年こそは本当の夢「カフェ」に向かって
踏み出そうと決めていました。
そんな矢先、妻に病が見つかりました。2011年12月。
病はあっという間にひろがって妻から体力を奪い
夢を奪い、
最後には 命を奪い、
どこかへ去っていきました。
妻はもう眠りから覚めることはありませんでした。
2012年8月4日。
それから僕はたくさんの人たちに助けられ、励まされ、
数えきれない偶然や奇跡のなかで
大阪府八尾市に小さな小さな店を持つことが出来ました。
「ひよこ珈琲」2013年12月3日オープン。
それから5年8カ月後の
2019年7月28日に閉店しました。
妻は闘病中、とてもつらい治療を続けて受けていました。
僕は病室で何度も、何度も妻を励ましました。
「病気が良くなったら、また二人でカフェの計画を進めような。
カフェは二人でやるんやからね」
妻は言いました。
「ううん、一人でやって。一人ででもやってほしい」
妻は僕にドラマ「優しい時間」の あの寺尾聡さんみたいな
マスターになってほしいと言うのです。
「そしたらわたし、大竹しのぶさんみたいになって
カウンター席にすわるから」
ひよこ珈琲のカウンター席
そこに妻の姿は
僕には一度も見えなかったけれど
この店全体を
いつも見守ってくれていたように思います。
その温かさをずっと感じていました。
また明日。
そう言い始めたのは妻が入院中のとき。
面会時間ぎりぎりまで病室にいた僕が帰る時
とてもさみしそうな顔をした妻に言いました。
「明日も会社帰りに来るから」
「うん、わかった。。また明日」
「じゃ、また明日」
その後、妻が一時帰宅しました。
僕は夜がとても不安でした。
妻もそうだったと思います。
夜、寝ている間になにかあったらどうしよう。
朝起きて、もしも妻が、、、そう考えると
怖くてたまらなかった。
いつか自然と僕たちは
夜「おやすみ」と言う代わりに
「また明日」と言いあうようになりました。
明日がちゃんと二人にやってきますように。
それは祈りのような言葉でした。
そして朝を迎えたとき、
隣で寝ていた妻と一緒に目を覚ましたときの安堵感。
それまで当たり前にくると思っていた「明日」。
当たり前なんかじゃない。
その「明日」がやってくることの喜び。
静かにあふれる感謝の気持ち。
だから僕らは 何よりも
「今日」を「今」を
大切にしなくては。
そんなことに気づいた二人。
そのことを
なさけないほどバカな僕は
時々忘れそうになるので
ずっと忘れないようにと書いてきたのです。
「また明日」
これからもずっと。
決して 忘れないように。
さてさて
そろそろ
終わりの時です。
なんだかずーっと
長い長いドラマのなかに居たみたい。
でも、楽しかったー。
それでは ひよこの物語も
ここで終わります。
皆さまと出会えてほんとうに幸せでした。
ありがとうございました!
またいつか、どこかで。
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もう何もなくなった店の窓ガラスの外には
いずみ苑さんがいつもより大きく見えました。
そしてふと思い出しました。
一番最初にこの物件の中に入ったとき
数歩あるいて ふと振り返ったら
あのいずみ苑さんのお屋敷がどーんと広がっていて
なんか京都みたいや!ここでお店やろう!って
もうただ、ただ、
心がワクワクしたのを思い出します。
あの時、僕と一緒にこの物件の中に入ったのは
k-shipさんでした。
この物件を見つけて
僕に教えてくださった人です。
あの時のものごとが決まるスピード感。
あふれて止まらないエネルギー。
懐かしいなあ。思い出したら苦しくなるくらい。
この町で店をやりたいと思いました。
この町が好きでした。
この町に憧れていました。
なぜなら
この町には3軒の大好きなお店があったから。
ポタジェさん k-shipさん ダイドコ帖さん
このお店さんがなかったら
僕はこの町でお店をやっていませんでした。
この町でできたこと よかったなーって
今でも思います。ほんとに思います。
ひよこ珈琲のあとに
この物件に入られるのはAYA HOMEさんです。
この場所で不動産屋さんを始められます。
この町への思いがとても深い人。
最初にこの物件を見に来られたとき
なるべく今のこの店の雰囲気のままで
不動産屋をやりたいと言ってくださいました。
僕はとにかくその言葉がうれしかったのです。
その後
なんとこのブログを最初の方から見てくださったそうで
6年前に仲間たちが集まって塗ったあの漆喰の壁も
「そのまま残したい」と
そう言ってくださいました。
思いを深く受けとってくださる
いい方に巡り合い、
この場所はこれからも生き続けます。
この場所がこれからもたくさんの人たちに
愛されますように。
片付けはすべて終わりました。
今日、鍵も返しました。
はあ〜 疲れた。
少しゆっくりしたいなー。笑
ブログは明日が最後です。
また明日。
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ひよこ珈琲のあとに
この物件に入られるのはAYA HOMEさんです。
この場所で不動産屋さんを始められます。
この地域への思いがとても深い方です。
初めてこの物件を見に来られたとき
なるべく今のこの店の雰囲気のままで
不動産屋をやりたいと言ってくださいました。
その後
なんとこのブログを始めの方から見てくださったそうで
6年前に仲間たちが集まって塗ったあの漆喰の壁も
「そのまま残したい」と
そう言ってくださいました。
思いを深く受けとってくださる
いい方に巡り合い、
この場所はこれからも生き続けます。
この場所がこれからも もっとたくさんの方たちに
愛されていきますように。
あああああ4
]]>「店、忙しそうやねえ」
「もう今月めっちゃ忙しくてね コーヒーがこんなに売れるとは」
「よかったやん」
「こんなに売れるんやったら、お店やめんでもいいのにね 笑」
なあんて冗談いいながら立ち話をしました。
そして店は閉店。
そのまま片付けを一人開始。
家に持ち帰るもの、売るもの、
人に譲るもの、処分するもの、片っ端から分けていきます。
分け終わったら、それぞれの行先へ運ぶ作業。
それも終わりを迎え、からっぽになった店の
大掃除を始めています。
ゴシゴシ。フキフキ。
目に見えるところの掃除は
普段から心がけていました。
でも見えないところは年に1、2回?くらい。
さらにもっと見えないところは、、?
今まで掃除したことあったかなあと思うくらい。
そんなところまで掃除しています。
ゴシゴシ ゴシゴシ。
フキフキ フキフキ。
何故僕はそんなに頑張って掃除するのでしょう?
この場所への感謝の気持ちから。
・・それはとても大きいです。
ここを貸してくださった大家さんへのお礼の気持ちから。
・・それももちろんあります。
次にここを借りる方へ
ここをきれいに使っていたことを見せたい見栄から。
・・・・それもやっぱりありますね(^^;)
普段からやっておけばいいものを。
慌てて今頃大掃除。はあ、たいへん。
ゴシゴシ。フキフキ。
7月のおわりのお隣の美容室さんとの立ち話。
「こんなに売れるんやったら お店やめんでもいいのにね 笑」
と僕が言ったあと、続けてこうおっしゃいました。
「でも、終わりよければすべてよし、やで」
色んなことがあったなあ。
ほんとーーーに、色んなことがあった。
楽しかったことも つらかったことも
泣きたくなったことも 嬉しかったことも。
成功も、失敗も、後悔もたくさんある。
でも、そう
「終わりよければすべてよし」だ。
そんなこんなを みーんな洗い流すように
ただ目の前の1点のよごれに向かっていく。
ゴシゴシ。フキフキ。
今はとてもすがすがしい気持ちです。
ゴシゴシ。フキフキ。
最後まで。 終わりまで。
また明日。
]]>
店の中はぐっとさみしくなりました。
コーヒー焙煎という仕事は
この約5年半僕の生活のまん中にあり
これからずっと続けていくつもりでした。
もともと とても自分に自信がない男で
これという特技もなく、なんの取り柄もなかった僕は
コーヒー焙煎と出会ってから人生が変わりました。
コーヒーを通じてたくさんの人たちとの出会いがあり
コーヒーがあるからこそ僕は人に認められたんだと思いました。
僕にはこれがある、「コーヒー」がある。
コーヒー屋、これが僕の肩書。
コーヒー焙煎、これが僕の生きがい。
これからは堂々と胸をはって歩いていける。
コーヒー焙煎は僕に大きな自信を与えてくれました。
けれどこれからコーヒー焙煎から離れてしまう僕。
コーヒー屋の肩書を無くす僕は なんの取り柄もない僕だろうか。
コーヒー焙煎を生きがいと感じていたけれど
だったなら これから生きがいを無くす僕は、
幸せに生きていけるのだろうか。
コーヒーを通じて出会ったたくさんの人たちがいます。
でもいつの日か、その人たちとはコーヒーを越えて
お互いが繋がっている、そう思えるようにもなりました。
コーヒーはひとつの「きっかけ」であったのだと。
これから先は
今までの「肩書」や「生きがい」が僕からなくなります。
でもこう思っています。
肩書なんかとっぱらって その人自身を見極めたい。
肩書なんか関係なく 心が通じ合える人といたい。
「生きがい」って これだという1つを決めて
生きがいにする、もちろんそれもいいけれど
何に対しても どんなことにも
無邪気な心で 楽しんで 接したい。
生き生きと 生きていきたい。
いろいろなことを僕に教えてくれたのはコーヒーでした。
コーヒーへの感謝の思いは尽きません。
色々なモノの片付けもほぼ終わり
お店のなかの大掃除を始めています。
また明日。
]]>
そう聞かれることは多いです。
正直言いますが、今は何も決まっていません。
全くの白紙。
とにかく5月6月7月は閉店準備で精一杯でした。
そのうえ7月に入り販売量が増えさらに忙しくなりました。
やめてからのことは あとでゆっくり考えよう
そう決めました。
7月の初めの頃、突然知人がやってきて
武庫川女子大学で「カフェビジネス」についての講演会を
この僕にしてほしいと言いました。
カフェ経営に失敗した僕に何を話せというの?
未来ある学生さんたちにとって何の参考になる?
1日悩んで「やります」と返事をしました。
講演会は7月24日(水)。
さらに忙しくなることは分かっていましたが
それでもこんなありがたい機会はないと思いました。
なぜ自分はこの店を始めたのか?
自分はこの店でいったい何をやりたかったのか?
自分が目指していたことは何?
自分が大切にしてきたことって何?
学生を卒業し、就職し、結婚し
ひよこベーカリー、ひよこ珈琲、そして閉店、
これまでの自分の半生を振り返り、総括し、
まとめたことを学生のみなさんにお話しする。
それがひとつの大きな区切りとなって、
また新たな次のステップへ進めるような気がしたのです。
当日の講演会はリラックスした雰囲気にしたくて
カフェにいるような気持ちで話しました。
僕の下手な話から
学生の皆さんは何かを受け取ってくれたようでした。
前から見ていて 皆さんの熱い眼差しを感じ、
後半の学生さんとのトークセッションでは
初めて会うお互いをもっと知りたいと思い、
これもカフェのひとつの形だなあと思いました。
後から、ぎっしりと書かれた皆さんの感想文を拝見し
幸せであたたかい気持ちになりました。
講演会を終え、店を終え
片付けをすべて終えてから
これからのことをじっくり考えます。
ただ、講演会をさせていただいたからこそ
気づくことができたことがあります。
それは
僕はカフェが好きだということ。
カフェをつくることが好き
もっと言えば、
「空間」を 「場」を
つくることが好きだということです。
朝、トンボを見かけるようになりました。
さあて あと少し。
また明日。
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中はすっかりものが無くなり
ガラ〜ンとしてきました。
7月29日から今日までのあいだ
店の前を通りがかった方々とご挨拶したり
ふらっと立ち寄ってくださった方々がいたり
「倒れないでね」「熱中症に気を付けてね」
皆さまのお言葉がありがたいです(^^)
さて、実は
ひよこ珈琲で使っていた照明器具を
もしご希望の方がいらっしゃれば
超特別価格にてお譲りします。
ただし、8月10日午後に引き取りに
来ることが出来る方に限ります。
ガラスのシェード(写真)とアルミのシェードがあります。
まずは一度ご連絡くださいね。
今日もよい一日を。
また明日。
]]>
ご来店くださったお客様に少しずつ
お店をやめることをお伝えし始めました。
そうしたら、、驚きました。
コーヒー豆、コーヒー器具
アイスコーヒー、カフェオレベース
すべて飛ぶように売れていきました。
毎日大量に焙煎しました。
年間で12月が最も焙煎量の多い月なのですが
その12月をはるかに超える量でした。今まで
ひと月にこんなに大量の焙煎をしたことがありません。
お客さまの数は特に多くはない、
しかしお客さまのお買い物金額が高い。
変な言い方ですが
お一人お一人のお客さまが このひよこ珈琲に
こんなにお金をおとしてくださるのか、と驚きました。
もちろん、7月末以降もう買うことが出来ない、
そんな 今だけの「限定品」という
仕掛けが加わったことが理由なのですが。
商売には仕掛けが必要なのですね。
でもやっぱりひよこ珈琲では
そういうことはやりたくなかったなあ。
急上昇も急降下もすることなく
ずっと低空飛行でいいから飛んでいたかった。
そして今までひよこ珈琲でやってきたことには
まったく後悔はありません。
さて焙煎機タロウをバラバラに分解して最後の大掃除。
今まで、ほんとうにありがとう。
足の指から 耳の裏から わきの下まで
きれいに掃除してあげました。
タロウ、
おまえを待っているコーヒー屋さんがいます。
そこでしっかりと働くのですよ。
父さんは(いつから父さん?)遠くで見守っています。
いつの日がお前が働く店をふらりと訪れたとき
おまえががんばっている姿を見かけたら
父さん、柱のかげで泣いてしまうかもしれない。笑
そろそろ片付けも後半に突入です。
ひよこ珈琲のホームページは
8月10日から見られなくなります。
メールアドレスも使えなくなります。
普段ブログしか見てないという方
最後に一度ホームページご覧になってください。
素人ですが、結構がんばって作ったんですよ。
また明日。
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早速とりかかったのが自宅のモノの処分でした。
自宅にとにかく空きスペースを作らなければ
店のモノを運べません。
そして店のモノの整理、処分も同時に始めました。
棚や収納の中のモノを外に出すと
途方に暮れます。こんなにモノだらけだったとは。
とにかく、売ったり、譲ったり、捨てたりしました。
手元に置いておくモノが最後に残ります。
でも僕には子がいませんので
これも僕が死ねば全てゴミになります。
生きていくことはゴミを生み続けることなのか、
なあんて思ったりしました。
もうこれからはモノをなるべく持ちたくないなあと思いました。
そしてモノが過剰に生産されることも
過剰に供給されることも望まなくなりました。
これまでメーカーや小売業で勤務してきた過去の自分を振り返ります。
ひたすらにモノを生産し続け、ひたすらに売り続けてきた自分。
そしてこれから自分の進むべき方向も考えます。
店で使っていた家具や道具の一部は
お世話になっていた
Mammaドーナツさん、マメトコナさん、cafe 百音さんに
使っていただけることになりました。
それぞれのお店のカラーに似合うものが選ばれて
家具、道具たちも 僕も喜んでいます。
皆さん よければ見に行ってみてください。
そしてひよこ珈琲のあと、この物件に入られる方にも
お譲りすることになりました。
そのことは後日書きます。
冷蔵庫や製氷機やシンクや調理台。
行き先に困っていましたが、新しいご縁をいただいて
引き取っていただけることになりました。
ありがたいことです。
きれいに掃除をして磨きました。
これからもしっかり働いておくれ。
そう言えば
店が終わる2日前に初めて来店された方もおられました。
新しいご縁というのは店が終わるからもうなくなる
というわけではなく 最後の最後まで生まれます。
つまり店は終わっても
僕の人生は 新しいご縁のなかで
これからも続くのだろうと想像します。
ようやく治ってきた夏風邪(長かった!)との
ご縁を早く切りたいと願いつつ
今日も片付けの続きです。
また明日。
]]>
小さなポストがありました。
お客さまが書いた手紙を
表に宛名を書いていただいて
専用の切手を貼っていただいて
「いつか届くポスト」に投函していただきます。
いつかその人がひよこ珈琲に来店された時に
僕からお渡しします。
来店されるまではずっとお預かりします。
いつ読んでもらってもいいような
でもやっぱり伝えてみたい
決して急がない手紙
そんなのんびりとしたやりとりを
このポストでお手伝いしてきました。
閉店前、そして閉店後の数日、お客さまから
たくさんのメール、お電話をいただきました。
そしてたくさんのお手紙もいただきました。
お手紙の数がとても多かったのは
ひよこ珈琲らしかったなあと
振り返って思います。
閉店直前、「いつか届くポスト」にも
僕宛てにたくさんの手紙が投函されました。
7月24日の武庫川女子大学さんでの講演会の2日後に
わざわざ来店してくださり、ポストに僕宛ての手紙を
投函してくれた武庫川女子大学の学生さんも嬉しかったなあ。
皆さんからの僕宛てのお手紙は
すべての片付けが終わってから
もう一度ゆっくり読ませていただきます。
ありがとうございました。
実はポストにはひよこ珈琲閉店までに
お渡しできなかったお手紙が数通残っています。
なんとか方法を考えて、その方に届くようにやってみます。
そして ふと、
このポストもこのまま無くすのもなあと思ったりもします。
どこかでこんな遊びを引き継いでくださるような
そんな場所があればなあと。。
さああと1週間です。
少しだけ見通しがたちました。ホッ。
今日もがんばります。
また明日。
]]>
いつ頃からだったか わかりませんが
とにかく5年は店をやろうと思って続けてきました。
去年の12月に5周年を迎えて
心には大きな一区切りがつきました。
でもまだあきらめきれず
年明けの1月から色々と試行錯誤をしてきました。
しかしもうここまでと、やめる決意をしました。
5月に大家さんや仕入れ先へ伝えました。
ご来店のお客さまに本格的に伝え始めたのが
7月に入ってからです。
ブログに書いたのは最終日の3日前でした。
最後の3日間
いろいろなお言葉いただきました。
最後に行けなかった。
もう1回コーヒーを飲みたかった。
そう言ってくださること、ありがたいことだなあと思います。
ひよこ珈琲はいわゆる繁盛店ではありませんでした。
一日に訪れるお客さまの数は少なく
お向かいのコンビニに比べると天と地ほどの差です。
ご家庭で淹れるコーヒーのために
豆を買いに来てくださるご近所の、近隣地区のお客さま。
ほっと一息をつくためコーヒーを飲みに
立ち寄ってくださるお一人ずつのお客さま。
そんなお客さまと交わす小さな会話。
そんなお客さまと分け合う小さな時間。
そんな時間を最後まで守りたいなあと思ったのです。
「いつも通り」を最後まで続けさせていただきました。
しかし「いつも通り」に終わりがあることを
知っていたのは僕だけでしたので
うそをついたような形になってしまい
申し訳なかったなと反省しています。
わがままを通したことをお許しください。
この店でのお客さまとの
小さな会話、小さな時間にこそ幸せがありました。
幸せを分けてくださって
本当にありがとうございました。
==============
使えるもの使わないもの
次から次へ分けながら
感傷にひたることもなく
今日も淡々と作業を続けます。
ひよこ珈琲の看板も処分しました。
ひよこ珈琲の文字が入ったものがこの場所から
少しずつ姿を消します。
ひよこ珈琲の名残が消えてゆきます。
また明日。
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スタンプカードを発行していました。
(ご希望の方のみ)
スタンプカードはお客さまと店とをつなぐ
密かな楽しみの一つでした。
今までブログに詳しく書いたことはありません。
店が終わりましたので今日は書いてみます。
これが1冊目のカード。
個人的に、なかなか貯まらないスタンプカードや
有効期限があるものが嫌だったので
すぐに貯められるようにスタンプのマスを少なくし
有効期限は設けませんでした。
そして貯めるのが楽しくなるように、2冊目、3冊目と
カードが新しくなるたびにデザインを変えていったのです。
2、3、4、5冊目。
ひよこの数を増やし、色を変え。
デザインが変わっていくことにお客さまが気づき始めました。
6、7、8、9冊目。
次はどうなるの?と
楽しみにしてくださる方も増えました。
10冊目はちょっとアニバーサリーな感じで
キラキラしたものに。
つたないデザインですが
これらは全て自分で作りました。楽しかったなー。
さて、ここから路線が変わり始めます。。
11と言えば、サッカーのイレブン。
12と言えば時計。
遊び出したら止まりません(^^)
13と言えばゴルゴ13。これは男性の方に大ウケ。
14は思い浮かばず、たまたま秋につくったので紅葉をイメージ。
15と言えば、ラグピー。
16と言えば、ジャイアント馬場さんの
16文キック。これもある年代以上の方にウケました。
お財布からこのカードを出すたびに
お客さまと僕とで大笑い。そんな思い出も。
17は青春?をイメージして。
18は野球のエースナンバーの18を。
当時広島カープのエースだったマエケンをイメージして。
19からはアイデアが尽きまして 笑
ノーマルな感じに。
ここから最終的に30冊まで作りました。
毎回、次のカードを楽しみにしてくださった皆さま
一緒に遊んでくださって
ありがとうございました!
さてさて、撤退作業はまだまだつづく。。
また明日。
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いろいろ用事をすませてから店へ。
こまごまとした片付けから始めるつもりでしたが
いろいろ事情がかわり
撤退作業 まず第一は
煙突の取りはずしから始めました。
高いところに登りました。おーこわ。。
そして、暑い!
なんとか取り外し完了。
ふうう〜。
きれいになくなりました。
ちなみにこちらは以前の写真。
煙突はコーヒー焙煎屋の
ひとつのシンボルでしたので
すこしさみしいですね。
オーニングテントに入れていた
HIYOKO COFFEE の文字も取りました。
今日は外で熱中症になりそうでしたので
明日は中にこもって片付けをします。
ちらちらと聞こえてくるのですが
お店をやめる理由として
ひよこ珈琲店主、重病説があるようです。笑
本日、あの巨大な煙突を
炎天下たったひとりで取り外しましたよ。
いたって元気、健康であります(^^)
いやあ、いい汗かきました〜。
ご心配ありがとうございます。
ではまた明日。
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約5年8カ月続いたひよこ珈琲でしたが
今日 最後の営業となりました。
あわただしく過ぎた7月は
「最後」を意識することもなく今日まで。
今朝も いつもの朝のように焙煎をしました。
ふと、
ああもうここで焙煎することもないんだなあと思うと
今朝初めて、心が揺れました。
焙煎機タロウは ひよこ珈琲の心臓でした。
コーヒー豆は ひよこ珈琲の命でした。
焙煎は この店の命をつなぐ作業でした。
タロウ、今までありがとう。
僕は今日でコーヒー焙煎から離れますが
タロウは 次の場所でもまだまだ働きます。
そこで新しい命をいただいて
かわいがってもらいなさいよー。がんばれ。
この町にきて本当によかった。
この町にあってこその、ひよこ珈琲でした。
ちょうど6年前この物件との出会いがすべての始まりでした。
6年間お世話になりました、
大家さんの永将建設さん。
たくさんお役に立てなくてすみません。
参加させていただいた数々のイベントとても楽しかったです、
高安さくら商店街さん。
ご迷惑をおかけしたことも多々あったかと思います。
ずっと温かく見守っていただけたことを ただただ
感謝しています、この地区の町会の皆さん。
お隣の千羽鶴さん、Aphroditeさん、ありがとうございました。
皆さんが両隣で ひよこ珈琲は本当に幸せでした。
安心してお店をつづけることができました。
そして
ひよこ珈琲へご来店いただいたすべての皆さま
関わってくださった皆さま
遠くから見守ってくださっていた皆さま
本当にありがとうございました。
このブログを始めたとき
何にも無いからっぽだった空間に
少しずつ内装を進め、出来上がっていくまでを書きました。
その時のように、
明日からこの店の「仕舞い」を書きます。
「お店の片付け手伝うよ!」と
多くの方に声をかけていただきました。
ほんとにありがとうございます。でも、大丈夫です。
子供の時に親から言われませんでした?
ご自分のお子さんに言ってません?
「遊んだおもちゃは 自分で片付けなさい!」
はい、片づけまーす(^^)
また明日。
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